タクシー運転手になるには?流れや必要資格、スキルなど詳しく解説

記事更新日:2024/06/03

「タクシー運転手になりたい」と考えていても、具体的にどうすればいいのか分からずに悩んでしまっている人も多いでしょう。
そこで今回は、タクシー運転手になるための流れから、必要な資格やスキルまで詳しく解説します。
タクシー運転手に就職を考えている人やタクシー業界が気になる人は、ぜひ参考にしてみてください。


タクシー運転手になるには?流れや必要資格、スキルなど詳しく解説

タクシー運転手になるのに必要な資格

タクシーの運転手になるのに必要な資格は、「普通自動車第二種運転免許」です。

普通自動車第二種運転免許を取得するためには、「満19歳以上であること」や「一種免許を取得してから1年が経過していること」などの一定の要件を満たし、学科試験・技能試験・取得時講習を受ける必要があります。 

 

また、これまでタクシー運転手になるために東京都・大阪府・神奈川県などの一部地域では地理試験に合格する必要がありましたが、2024年2月29日付けで地理試験の廃止が決定しました。
タクシー運転手になるためのハードルが下がり、初心者でもタクシー運転手の仕事をしやすくなったことは大きなメリットだといえるでしょう。

タクシー運転手に向いている人とは?詳しく見る

タクシー運転手になるための流れ

「タクシー運転手になりたい」と考えているのなら、まずはタクシー運転手になるための流れを把握しておきましょう。
ここでは、タクシー運転手になるための流れを4つのステップに分け、詳しく解説します。

1.二種免許の取得

まずは二種免許を取得します。普通自動車第二種運転免許取得にかかる時間は、最短で学科教習19時間、技能教習21時間前後となります。
費用は20~30万円程度、期間としては合宿の場合は10日程度かかるのが一般的です。

自分で免許を取得しても問題はありませんが、タクシー会社によっては入社後に費用は会社負担で免許を取得できるケースもあります。
気になるタクシー会社がある場合には、事前に確認しておくのもおすすめです。

2.タクシー会社への応募

まず、入社したいタクシー会社へ応募をしましょう。
面接の日時や場所に関する連絡がくるので、忘れないようにしっかりとメモを取ることが大切です。
面接時に慌てないように、事前に指定されている持ち物を準備してください。

また、入社前に健康診断を実施している会社もあるため、タクシー会社の指示が合った場合には迅速に健康診断を受けましょう。

3.研修

タクシー会社から正式に採用を受け、普通自動車第二種運転免許の取得が完了したら、現場に出るための研修がスタートします。
タクシー会社によって、研修内容は多少異なりますが、主に接客マナー・運転に関する法令・車内機器操作等の研修や営業方法、実技訓練などを行います。
実技訓練では、教育担当の先輩ドライバーが同乗し、基本的な動作や接客、実務に必要なノウハウを学びます。

4.タクシー運転手としてデビュー

研修が完了したら、各営業所に配属され、いよいよタクシー運転手としての人生が始まります。
タクシー会社への入社からタクシー運転手としてのデビューまでは、1か月程度の期間が必要となるのが一般的です。
デビュー当日は緊張してしまうかもしれませんが、気負い過ぎずに仕事を行いましょう!
 

タクシー運転手に必要な「二種免許」とは

 
タクシー運転手には、「二種免許」と呼ばれる“普通自動車第二種運転免許”が必要となります。

【普通自動車第一種運転免許】:自分の車を運転するのに必要な免許
【普通自動車第二種運転免許】:お客様を乗せて運び運賃をもらう際に必要となる免許(タクシー・ハイヤーなど)


第二種運転免許を取得する際には、第一種運転免許の教習にはない専門的な知識を学び、プロのドライバーとしてハイレベルな運転技術を身に着けることができます。
タクシーなどの事業用自動車は、通常の車とナンバープレートの色が異なり、「緑地に白の文字」が使用されています。

二種免許の受験資格

2022年5月13日改正道交法施行により、二種免許の受験資格が緩和されました。
二種免許の受験資格は、以下の通りです。

 
・満21歳以上であり、第一種免許を取得後3年が経過していること(免許停止期間を除く)
・受験資格特例教習を修了しており、満19歳以上で第一種免許を取得後1年が経過していること
・視力、聴力、深視力などが条件を満たしていること

視力の条件は、「片眼で0.5以上 / 両眼で0.8以上」ですが、メガネやコンタクトなどの矯正視力も同じ条件となります。

二種免許の試験

二種免許の試験は、学科試験と技能試験の2つの試験に分かれます。
学科試験の問題形式はマークシート式で、合格ラインは90点以上です。

・問題数:95問(文章問題:90問 / イラスト問題:5問)
・得点:計100点満点(文章問題:1点/問 / イラスト問題:2点 / 問)

技能試験は、教習所内での試験と路上試験の2つの試験があります。
合格ラインは90点以上で、各項目から減点方式で採点されます。
学科試験・技能試験ともに第一種免許と比較して試験が難しくなっていることを覚えておきましょう。
 

二級免許の試験費用

二種免許を取得するための方法は、「合宿免許」「通学免許」「一発試験」の3つに分かれます。
取得する方法や地域によっても取得費用には差が出ますが、20~30万円程度の費用がかかるのが一般的です。

一発試験の場合は、40,000円前後と費用を抑えられますが、一発試験の合格率は10%以下となるため注意が必要です。
費用が高いと感じる場合には、タクシー会社によって、免許取得費用を負担してくれるケースもあるので、事前に確認しておきましょう。
 

エリアによっては必要?地理試験とは?

タクシーの運転手になるには、二種免許の他に「地理試験」が必要となる特定の地域が存在しました。
その理由は、タクシーの運転手はお客様を安全かつ迅速に目的地に送り届けることが仕事のため、営業エリアの地理に詳しい必要があるためです。

地理試験は、正式には「輸送の安全及び利用者の利便の確保に関する試験」という名称で2科目に分かれています。

・タクシー業務に係る法令、安全及び接遇に関する問題
・当該指定地域に係る地理の問題

しかし、2024(令和6)年2月29日に、東京都・大阪府・神奈川県で「輸送の安全及び利用者の利便の確保に関する試験」のうち、当該指定地域に係る地理の問題の「地理試験」が廃止となりました。

ただし、必要な試験すべてが廃止されるわけではなく、“タクシー業務に関わる法令や、安全及び接遇に関する問題”は存続され、「輸送の安全及び利用者の利便の確保に関する試験」に名称が変わります。

地理試験が必要なエリア

地理試験が必要なエリアは、以下の通りです。

【東京都】
特別区(23区)、武蔵野市、三鷹市
【神奈川県】
横浜市、川崎市、横須賀市、三浦市
【大阪府】
大阪市、池田市、箕面市、茨木市、高槻市、摂津市、島本町、豊中市、吹田市、東大阪市、八尾市、守口市、門真市、堺市、高石市、泉大津市、和泉市、忠岡町

地理試験の内容

先述しましたが、地理試験は「タクシー業務に係る法令、安全及び接遇に関する問題」と「当該指定地域に係る地理の問題」の2科目に分かれています。
一般的に“地理試験”と呼ばれる「当該指定地域に係る地理の問題」は、各地域の道路の名前・地名・駅の場所・有名な建造物の名前・公園・各名所・旧跡などの地理問題が出題されます。
問題形式はマークシート式40問出題され、合格ラインは32問以上(正解率80%以上)で、所要時間は60分です。

地理試験の会場

地理試験の会場は、以下の通りです。

【東京都】
公益財団法人東京タクシーセンター
住所:東京都江東区南砂7-3-3
【神奈川県】
一般財団法人神奈川タクシーセンター
住所:神奈川県横浜市中区日ノ出町二丁目130番地
【大阪府】
一般財団法人大阪タクシーセンター
住所:大阪府大阪市鶴見区鶴見4丁目5番9号
 

タクシー運転手に必要なスキル

 

タクシー運転手になるために必要な主なスキルには、以下のようなものが挙げられます。

・コミュニケーションスキル
・安全運転ができる
・地理が分かる   

コミュニケーションスキル

タクシー運転手は、お客様を目的地へ安全に運ぶことが仕事です。
しかし、目的地へ安全に運ぶだけで良いというわけではなく、お客様にとって快適な空間を提供することが満足度向上に繋がります。

そのために必要なのが、コミュニケーションスキルで、お客様の気持ちを読み取るのが重要なポイントです。
お話しを楽しみたいお客様であれば会話を広げ、静かな空間を好むお客様であれば静かで落ち着いた空間を提供しましょう。

安全運転ができる

タクシー運転手に必要な重要なスキルのひとつは、安全運転ができる技術です。
お客様を乗せて運転するタクシーには、お客様を不快にしない運転技術は必要ですが、高度なテクニックを求めているわけではありません。

お客様を安全に目的地へ運ぶことが重要なので、危険な運転はNGです。
タクシーの運行の安全や乗客の安全を確保するための法令を遵守することはもちろん、事故を防ぐためによそ見をしないことや、車両の通行状況を瞬時に判断できる高い注意力が必要となります。

地理が分かる

タクシー運転手には、地理の知識は欠かせないスキルのひとつです。
一概に地図を覚えれば良いというわけではなく、営業エリアの詳しい地理情報や交通状況、道路状況、交通ルールなどの深い知識が必要となります。

目的地までのもっとも効率的なルートを選ぶ能力や渋滞や工事などトラブルに対応できる対応力、環境スポットやイベントなどについての情報収集スキルなどを磨くことでお客様の満足度をアップさせることが可能です。

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タクシー運転手になるために、必要な資格やスキルを取得しよう!

タクシー運転手になるために必須の資格は、二種免許と呼ばれる“普通自動車第二種運転免許”です。
これまではエリアによって「地理試験」が必要でしたが2024(令和6)年2月29日に廃止が決定したことにより、タクシー運転手になりやすい環境が整ったといえるでしょう。
その他にも、必要なスキルもありますが、本記事を参考に必要なスキルを取得してください。
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