物流2024年問題とは何か?そしてトラックドライバーはどうなる?

記事更新日:2023/12/19

2024年4月から物流業界の時間外労働の上限規制が設けられたことにより、問題が浮き彫りになってきたのが「物流2024年問題」です。トラックドライバーの時間外労働時間が規制されることにより、どのような問題が生じるか詳しく解説していきます。


物流の2024年問題とは?

物流の2024年問題とは働き方改正法が成立したことで、トラックドライバーの時間外労働時間の上限が960時間となり、2024年4月1日以降に実施されることが決まっています。

時間外労働時間が制限されることで荷物を運べる時間が不足し、2024年4月以降は輸送能力が低下することが確実視されています。

経済産業省が発表した「持続可能な物流の実現に向けた検討会 」の最終取りまとめでは、今後、対策が行われなかった場合には2024年で14.2%、2030年には34.1%もの輸送能力が低下する見込みです。

時間外労働の制限の影響は、とくに長距離輸送をメインにおこなっている企業では深刻で、トラックドライバーの確保が困難なこともあって従来の輸送が困難になることが想定されています。

また、輸送能力の低下は、一般消費者への影響も問題視されています。

具体的には、ECサイトでは当たり前になりつつある、当日及び翌日配送が困難になることでしょう

他にも生鮮食品や日用品など、店頭に並ぶ量が減少することで欲しいものが手に入りにくいことが懸念されています。

 

トラックドライバーは2024年問題でどうなる?

2024年問題は荷主や消費者側以外にもトラックドライバーの影響も深刻です。

従来は時間外労働時間の上限はなく、年間拘束時間が原則3,516時間以内、1ヶ月あたりの拘束時間が293時間以内、最大320時間以内と定められていただけでした。

しかし、時間外労働時間の上限が960時間に定められると、月平均で80時間までしか時間外勤務ができないので、労働時間の減少は当然収入の減少に直結します。

ただし、人手不足が深刻化していることもあって、労働時間の削減に伴い基本給アップで対応する運送会社もあるようです。

まとめ

運送会社としては収益の減少よりもモノが運べなくなることのほうが厳しいこともあり、今後もトラックドライバーの採用に力を入れていくことが予想されます。

運送会社のみで解決するのは難しいですが、荷待ち時間の削減や荷役作業の簡略化、DX導入の促進に積極的に取り組む方針がないと、経営は厳しいかもしれません。

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