長距離トラックドライバーは未経験でも1000万円稼げるの?仕事内容や給与事情を徹底解説

記事更新日:2023/12/29

「長距離トラックドライバーは給与が高いって聞いたけど本当?」など、長距離トラックドライバーの仕事について疑問に思っている方はいませんか。
この記事では、長距離トラックドライバーに関する下記の内容について、詳しく説明します。
仕事内容や必要な免許・資格
拘束時間や運転時間
1日の仕事の流れ
給与事情
求人を探す際のポイント
高収入を得たい方に人気の長距離トラックドライバー。興味がある方はぜひ最後までお読みください。


長距離トラックドライバーの仕事内容

長距離トラックドライバーとは一般的に片道300㎞以上運転し、荷物を運ぶ運転手のことです。おもに大型か中型トラックを運転します。未経験者でも長距離トラックドライバーになれ、性別も関係ありません。

ここでは、長距離トラックドライバーの仕事内容について紹介します。

必要な免許や資格

長距離トラックドライバーになるために必要な免許や資格について紹介します。

・普通自動車運転免許
・中型自動車運転免許
・大型自動車運転免許
・けん引免許
・玉掛け作業
・フォークリフト運転技能者 
・危険物取扱者
・運行管理者

基本的には普通自動車運転免許と中型・大型自動車運転免許を持っていることが必須です。他の免許や資格は勤務する会社によって必要となることもあります。入社後に資格取得を補助してくれる会社も少なくありません。また、上記の資格を持っていることで、将来的にキャリアや給与アップにつながりやすいです。

拘束時間と運転する時間

長距離ドライバーといっても長時間ずっと運転するのではなく、労働時間と運転する時間が法律によって決まっています。長時間の連続運転では、疲れや眠気によって集中力がなくなり大きな事故を起こす可能性があるからです。

拘束時間

拘束時間とは「運転時間+休憩時間」のことです。長距離トラックドライバーの拘束時間を以下にまとめています。

1日の拘束時間

13時間

労働時間と労働時間の間に8時間以上の休憩時間がある場合、最大16時間)

1カ月の拘束時間

293時間

(年間3.516時間)

ただし、1週間で15時間を超える拘束時間をしてもよいのは2回までです。


2024年の4月からは拘束時間が一部変更されることも知っておきましょう。

1日の拘束時間

13時間

労働時間と労働時間の間に8時間以上の休憩時間がある場合、最大15時間)

1カ月の拘束時間

284時間

(年間3,300時間)

運転時間

拘束時間内で運転してよい時間が決まっています。

1日の最大運転時間

2日平均で9時間以内

1週間の最大運転時間

2週間ごとの平均で44時間以内

連続運転時間

4時間

(4時間ごとに30分以上の休憩)

長距離トラックドライバーのように運転する業務は、安全面の確保のために細かく労働に関する時間に決まりがあります。

(参考:厚生労働省)

トラック運転手の労働時間等の改善のための基準

運ぶ荷物

会社や業務によって異なりますが、長距離トラックドライバーが運ぶものはさまざまです。

  • ・食料品
  • ・日用品
  • ・薬品
  • ・工事の資材
  • ・危険物(ガソリンやガスなど)
  • ・家畜 など

運ぶものの大きさや量によって、トラックの大きさや種類が異なります。

長距離トラックドライバーの1日の仕事の流れ

例を紹介しますので、長距離トラックドライバーの1日の仕事の流れを知るために、参考にしてください。

〈1日目〉

9:00出勤・荷物の積み込み

9:30トラックの日常点検

9:45点呼(アルコールや健康チェックなど)

10:00出発

13:30休憩

14:00運転再開

18:00サービスエリアなどで休息

〈2日目〉

5:00運転開始

7:30卸先に到着、荷物の積み下ろし

8:10終了後、次へ出発

9:00積み込み場所に到着、休息

18:00積み込み開始

20:30運転開始

 〈3日目〉

0:20卸先到着、荷物の積み下ろし、休憩

4:50運転再開

7:20会社に到着

8:00終了の点呼

休憩場所

長距離トラックドライバーは、配達先や配達の途中で休憩をとります。下記はおもな休憩場所です。

  • ・サービスエリアやパーキングエリアの休憩所
  • ・道の駅
  • ・道路脇の駐車スペース
  • ・コンビニエンスストア

休憩場所にトイレは必須であり、他にシャワーやコインランドリー、食堂などが併設されたところで休憩しています。また、トラックの運転席の後ろや頭上に仮眠できるスペースがあり、ドライバーは車内で休憩することも多いです。

長距離トラックドライバーの仕事のキツさ

長距離トラックドライバーの仕事では、以下のようなキツい面があります。

  • ・毎日家に帰れない
  • ・肉体労働
  • ・運転スキルを求められる
  • ・待ち時間が長い
  • ・生活リズムが不規則

長時間の運転をするため、体力が必要な仕事です。また、遠方に行くため2〜3日は家に帰れないこともあり、生活リズムが不規則になりやすいのも長距離トラックドライバーの特徴です。

長距離トラックドライバー給与事情  

長距離トラックドライバーとして働くことを考えている方にとって、給与は気になるポイントのひとつですよね。ここでは、長距離トラックドライバーの給与について紹介します。

平均賃金

下記は1カ月平均の賃金および賞与の合計です。

 

けん引トラックドライバー

大型トラック運転手

中型トラック運転手

男性

442,300円

402,100円

337.800円

女性

387,700円

334,600円

311,600円

(参考:公益社団法人 全日本トラック協会)2022年版トラック運送事業の賃金・労働時間等の実態


法律による労働時間の制限がない時には1,000万円以上稼ぐ長距離トラックドライバーもいましたが、現在では難しいようです。しかし、求人をみてみると600万円以上の年収を見込める会社もあります。

各種手当

他の職種にもある通勤手当や時間外手当、休日出勤手当、深夜手当など以外に、下記のようなドライバーならではの手当が給与に含まれます。

  • ・運行手当    
  • ・運行宿泊手当 
  • ・運行旅費
  • ・トレーラ手当
  • ・折り返し手当
  • ・高速手当
  • ・ばら積み手当
  • ・無事故手当 など

手当の有無によって給与が大きく変わってきます。

長距離トラックドライバーに向いている人 

以下のような方が長距離トラックドライバーに向いているでしょう。

  • ・車の運転が好き
  • ・長時間運転も苦にならない
  • ・1人でする仕事が好き
  • ・体を動かすことが好き
  • ・さまざまな地域を楽しみたい
  • ・忍耐力や集中力がある

運転免許があれば未経験者でも長距離トラックドライバーになれますが、長時間の運転が苦手な方や体力がない方、1人の作業が苦手な方には向いていないようです。

女性の長距離トラックドライバー

女性のトラックドライバーは働いている女性の中でも約3%ほどと少ないです。少ない理由は、荷物の積み下ろしなどで力仕事がある、家庭や子育てとの両立がしにくいなどです。しかし、現在では国土交通省がトラガール促進プロジェクトを立ち上げ、女性がトラックドライバーとして活躍しやすいように、労働環境などが整備されています。今後、女性の長距離トラックドライバーの活躍が期待されます。
トラガール促進プロジェクト


長距離トラックドライバーの求人を探す際のポイント

以下のポイントを参考にしながら、自分にあった会社選びをしましょう。

  • ・資格補助がある
  • ・福利厚生が充実
  • ・長く働いている人がいる
  • ・安全装置が整備されている

けん引免許などの免許や資格の費用を補助してくれる会社も多く、経験がない方でも入職後に免許を取得し長距離トラックドライバーになれます。また、福利厚生が充実しており、長く働いている方がいる会社は働きやすさをみるポイントになるでしょう。さらに、追突被害軽減ブレーキアシストシステムや居眠り防止機能付きドライブレコーダー、バックアイモニター、デジタコなどの安全に運転するための装備が整っているかを求人を探す際の参考にするとよいですよ。

まとめ

長距離トラックドライバーについて深掘りして説明しました。

長距離トラックドライバーは長時間運転で体力が必要な仕事ですが、1人の時間が長く、収入が高いため、人気の仕事のひとつです。入社後に免許の取得を支援してくれる会社も多く、未経験者や女性でも長距離トラックドライバーの仕事に就けます。これからトラックドライバーになり、高収入を得たいと考えている方は、ぜひ長距離トラックドライバーに挑戦してみてください。

 

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