トラックドライバー不足を引き起こす4大要因と4つの解消方法を徹底解説!

記事更新日:2024/01/12

少子高齢化が進む日本。労働力人口が右肩下がりのため、大半の業界は人手が足りないとお悩みでしょう。
中でもトラック業界の人手不足は深刻で、物流の9割を占めるといわれるトラック輸送が近い将来機能しなくなるのでは、という声まで出るほどです。
なぜトラック業界はここまで人手が足りないのでしょうか。
この記事では、トラック業界の現状を把握したうえで、ドライバー不足の原因と解消への対策をご紹介します。
2024年問題も絡み、トラック業界を取り巻く環境は今後さらに厳しくなると予想されます。
自社の人手不足の原因を知り、適切な解決策を取らないと生き残れません。ぜひ最後までご覧いただき、企業発展の一助としてください。


トラック業界の現状は?

トラック業界は慢性的かつ深刻な人手不足に悩まされています。

どのくらい深刻かは有効求人倍率を見れば一目瞭然です。

引用元:厚生労働省「自動車運転者の長時間労働改善に向けたポータルサイト」

 トラック運転者の有効求人倍率はここ数年、全職業平均の約2倍で推移しています。
これは仕事を探している人の倍の人数をトラック業界は欲しがっていることを意味します。

仮に仕事を探している人が全員トラックドライバーになっても、企業が求める人数の約半分しか埋まらないのですから
トラック業界の人手不足がいかに深刻な状況かがうかがえます。

トラックドライバー不足を引き起こす4つの原因

ここまでトラックドライバーが不足している原因は何なのでしょうか?

ここでは、トラックドライバー不足を引き起こしている主な原因を4つご紹介します。

 

1.  労働条件が悪い

トラックドライバー不足の原因、1つ目は労働条件の悪さです。

トラックドライバーは他業種に比べて労働時間は12割長いのに給料は12割低いと言われています。

引用元:厚生労働省「自動車運転者の長時間労働改善に向けたポータルサイト」

 「定時で帰る人を横目に毎日残業してももらうのはお金じゃなくストレスばかり。これじゃ誰もやらないし仕事探してる人にウチに来いよなんてとても言えない」

 現役のベテランドライバーからも明るい話は出てこないのが現状です。

 

2.  危険な職業のイメージが強い

トラックドライバー不足の原因、2つ目は危険な仕事というイメージが強いことです。

トラックドライバーはいわゆる「3K」と呼ばれる仕事の典型例としてよく挙げられます。

 

l  手積み・手卸し作業が「きつい」

l  産業廃棄物などを扱って「汚い」

l  交通事故にあうリスクが高く「危険」

 

このようなイメージが根付いてしまっています。

また、トラックドライバーを志したものの、家族に反対されて断念するケースも多いです。
人々の生活を支える意義のある仕事がこのように思われてしまうのは残念でなりません。

 

3.  若い担い手がいない

トラックドライバー不足の原因、3つ目は若い担い手がいないことです。

 先に挙げた労働条件とイメージの悪さによって、トラックドライバーは若者が敬遠する職業になってしまっています。

 必然的にドライバーの高齢化が進み、担い手より引退する人の方が多くなりドライバー不足に歯止めがかからなくなっています。

 この傾向は全産業にいえることですが、トラックドライバーは特に顕著なのが以下のグラフからもおわかりいただけます。

 

引用元:厚生労働省「自動車運転者の長時間労働改善に向けたポータルサイト」 

4.  免許制度の改正

トラックドライバー不足の原因、4つ目は免許制度の改正です。

 現行の免許制度では、最初は普通免許または準中型免許のいずれかを取得できます。

しかし、どちらの免許も多くの運送会社が所有する車両総重量8トン未満のトラックを運転できません。

 企業は即戦力となる人材が確保できない、働き手は企業が所有するトラックに乗るために新たに免許を取得しなければならない不便が生じ
そんなに面倒なら…とトラックドライバーへの道をあきらめてしまうケースが少なくないのです。


 

トラックドライバー不足を解消する4つの方法

トラックドライバー不足の原因がわかれば、対策方法も自ずと見えてきます。

ここでは、トラックドライバー不足を解消するための方法を4つご紹介します。

 

1.労働条件の改善

トラックドライバー不足を解消する方法、1つ目は労働条件の改善です。

労働者が最も注目するのが給与額とその額を稼ぐのに必要な労働時間です。

残業ありきの長時間労働体質を改善し、他産業の水準に追い付かなければトラック業界は労働者の目にとまりません。

20244月からはドライバーの労働時間に上限が設けられます。労働時間を減らす工夫や有給休暇の取得促進が必須の対策となるでしょう。

 

2.労働環境の改善

ドライバー不足を解消する方法、2つ目は労働環境の改善です。

イメージ的には、安心して働ける職場づくりと思ってください。

 

l  有給休暇の取得促進

l  構内完全禁煙

l  産業医の配置

l  健康への意識を高める研修制度

l  託児所の設置

 

ドライバーの高齢化は今後さらに進むと予測されます。特に健康への配慮は働く人に安心感を与えるでしょう。

 

3.業務の効率化

ドライバー不足を解消する方法、3つ目は業務の効率化です。

ChatGPTが話題となりましたが、AI技術の活用やDX化は少人数で効率よく業務を行うのに必要となる可能性が高いです。
労働時間の削減や人件費の調整がしやすくなると期待されています。

一方で、導入には専門的な知識と初期投資が必要です。行動が結果となって表れるまでにある程度時間がかかります。
長期的な視点を持って効率化を図る必要があるでしょう。

 

4.広報活動の強化

ドライバー不足を解消する方法、4つ目は企業広報の強化です。

自社の㏚はもちろん、トラック業界の社会への貢献度やトラックドライバーを目指そうか悩んでいる人の背中を押す情報を
ドライバー不足に強い意識を持つ企業ほど積極的に発信しています。

自社のホームページがない、あるけれど全然更新していない。このような企業は今一度、広報活動を意識してはいかがでしょうか。


 

まとめ|原因を把握し適切な対処でドライバー不足を乗り切ろう

 トラックドライバーが不足する原因と解消法についてご紹介しました。

労働力人口が減少していく日本では、今後も限られた人材の取り合いが続きます。
トラック業界の場合、1つの対策が複数の原因をまとめて解決できる可能性がありますので、あれもこれもと焦らず、できることを1つずつ確実にこなして行きましょう。

 

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